プラグインとは何か
プラグインとは何か
WordPressには、見た目を変える「テーマ」と、機能を足す「プラグイン」という、二つの仕組みがあります。テーマがサイト全体の着せ替えだとすれば、プラグインは、あとから必要な機能を付け足していくための部品です。
プラグインとは、WordPressに機能を足す部品
プラグイン(「付け足す部品」という意味の言葉)は、WordPress本体にはない機能を、あとから追加するためのものです。
スマートフォンを思い浮かべると、分かりやすいかもしれません。買ったばかりのスマートフォンには、電話やカメラといった基本の機能だけが入っています。地図やメモ、写真の加工といった機能は、アプリを入れて足していきます。
WordPressもこれと同じで、本体は身軽なまま、必要な機能だけをプラグインで選んで足していく、という作りになっています。
最初から何もかも詰め込むのではなく、本体は軽く保ち、使う人が自分に必要なものだけを選ぶ。これがWordPressの考え方です。
プラグインでできること
ひとことで「機能を足す」といっても、その幅はとても広いものです。どんなことができるのか、代表的な例を目的ごとに見ていきます。
サイトを守る(セキュリティ対策)
不正なアクセスや迷惑な書き込みから、サイトを守るためのプラグインです。
たとえばCloudSecure WP Security(クラウドセキュア)というプラグインを追加すると、パスワードを何度も試して入り込もうとする不正なログインを自動でブロックしたり、ログインページを外部から見つかりにくくしたりして、サイトの乗っ取りを防いでくれます。
Akismet(アキスメット)というプラグインを追加すると、コメント欄に宣伝や無関係なリンクを大量に貼りつけてくる迷惑な書き込み(スパム)を、自動で見分けて振り分けてくれます。一つずつ手で消していく手間がかかりません。
Cloudflare Turnstile(クラウドフレア・ターンスタイル)というプラグインを追加すると、お問い合わせフォームなどに、人間ではなく自動プログラム(ボット)が機械的に送りつけてくる迷惑な投稿を、送信される前に止めてくれます。
日本語で不具合なく使う
WordPressはもともと英語圏で作られているため、日本語で使うと、まれに文字化けなどの小さな不具合が起きることがあります。
WP Multibyte Patch(ダブリューピー・マルチバイトパッチ)というプラグインを追加すると、日本語のファイル名や文章を扱ったときに起きがちな文字化けや、文字数の数え間違いといった不具合を、あらかじめ防いでくれます。
日本語でWordPressを使うなら、入れておいて損のないプラグインです。
ページの表示を軽くする
EWWW Image Optimizer(イーダブリューダブリュー・イメージオプティマイザー)というプラグインを追加すると、写真や画像をアップロードしたときに、見た目の美しさは保ったまま、ファイルの容量を自動で小さくしてくれます。
容量が軽くなるとページが速く開くようになり、読む人が待たされて離れてしまうのを防げます。
もしもに備えてバックアップ
WPvivid(ダブリューピー・ヴィヴィッド)というプラグインを追加すると、記事や画像、設定をふくめたサイト全体を、まるごと控え(バックアップ)として保存できます。
もし記事をまちがって消してしまったり、サイトが表示されなくなったりしても、保存しておいた時点の状態に戻せます。
お問い合わせフォームを設置する
Snow Monkey Forms(スノーモンキーフォームズ)というプラグインを追加すると、「名前」「メールアドレス」「お問い合わせ内容」といった入力欄のついた問い合わせフォームを、サイトに置けるようになります。
訪問者がそのフォームから送信すると、その内容がサイトの持ち主のメールに届きます。
ここに挙げたのは、あくまでほんの一部です。WordPressの公式プラグインディレクトリ(プラグインの公式登録場所)には、2026年時点でおよそ7万件のプラグインが登録されていて、目的に合わせて選べます。
プラグインの入れ方
プラグインは、管理画面の「プラグイン」→「新規プラグインを追加」から入れます。手順は大きく二段階です。
まず、使いたいプラグインを名前で検索し、「今すぐインストール」を押します。インストールが終わると「有効化」というボタンに変わるので、それを押すと、はじめて機能が働き始めます。
「入れる(インストール)」と「動かす(有効化)」は別の操作、と覚えておくと迷いません。
検索してそのまま入れられるのは、公式プラグインディレクトリに登録されているプラグインです。これは、「テーマとは何か」で触れた「公式テーマディレクトリ」の、プラグイン版にあたります。
ここに登録されていないプラグイン(配布元だけで配っているものなど)は、配布元からファイルを入手し、管理画面から取り込む形で入れます。
最初から入っているプラグイン
WordPressをインストールした直後から、いくつかのプラグインは最初から入っています。WordPress本体には、AkismetとHello Dolly(ハロー・ドリー)が同梱されています。
さらに、エックスサーバーの「クイックスタート」で始めた場合は、CloudSecure WP SecurityやTypeSquare Webfonts for エックスサーバー(タイプスクエア)なども、あらかじめ足された状態になっています。
これらは、必ずしも全部を使う必要はありません。使わないものは、消してしまってかまいません。
実際にどれを残し、どれを消すかは、「不要なプラグインを削除する」で具体的に扱っています。
コラム:Hello Dollyは何のためにあるのか
最初から入っているプラグインの中に、Hello Dollyという、少し変わったものがあります。これは、管理画面にジャズの名曲『Hello, Dolly!』の歌詞を一行ずつランダムに表示するだけのプラグインで、サイトの運営そのものには役立ちません。
なぜこんなものが同梱されているのかというと、WordPressを作った開発者の遊び心によるものです。プラグインがどう作られているかのお手本も兼ねていて、WordPressの初期からずっと入り続けています。
使い道はないので削除してかまいませんが、こういう遊びが残っているのも、WordPressらしさのひとつです。
有効・無効・削除
プラグインには、「入っているだけで動いていない状態(無効)」と、「動いている状態(有効)」の区別があります。インストールしただけでは機能は働かず、有効化してはじめて動き出します。
この有効と無効は、スイッチのように何度でも切り替えられます。ためしに使ってみて、合わなければ無効に戻す、といったこともできます。
そして、もう使わないと決めたプラグインは、削除して完全に取り除くこともできます。
コラム:サイトの調子がおかしいときは、まずプラグインを疑う
WordPressを使っていると、ある日とつぜんサイトの表示が崩れたり、管理画面が真っ白になったりすることがあります。そんなとき、原因としてまず疑いたいのがプラグインです。
とくに多いのが、プラグインを新しく入れた直後や、更新したあとのトラブルです。プラグイン同士の相性が悪かったり、使っているWordPressのバージョンに合っていなかったりすると、不具合として表に出ることがあります。
原因を見つけるときの基本は、あやしいプラグインを一つずつ無効にして、様子を見ることです。無効にした時点で症状が消えれば、そのプラグインが原因だと分かります。
有効と無効はスイッチのように切り替えられるので、切り分けの作業も気軽にできます。
「最近入れた・更新したプラグインを、いったん無効にして確かめる」。この手順を知っているだけで、いざというときに落ち着いて対処できます。
入れすぎない・選び方
便利だからといってプラグインを入れすぎると、かえって困ったことが起きます。数が増えるほどページの表示が遅くなったり、プラグイン同士がぶつかって不具合が出たりすることがあるためです。
そこで、プラグインは数をしぼり、多くの人に使われている定番を選ぶのがおすすめです。選ぶときは、次のような点を目安にすると、合わないものを避けやすくなります。
- 有効インストール数(多くの人に使われているか)
- 最終更新日(今も手入れが続いているか)
- 使っているWordPressのバージョンで動作確認されているか
とくに、更新が長く止まっているプラグインには注意が必要です。手入れされないまま放置されたプラグインは、新しく見つかった弱点がふさがれずに残り、セキュリティの穴になりやすいためです。
数を絞って定番を選ぶ、というのは、テーマやサーバーを選ぶときと同じ考え方です。
参考
次は、「投稿」と「固定ページ」の仕組みを知る
テーマとプラグインの役割が分かったら、次は、WordPressでページを作る二つの方法を確認します。
「『投稿』と『固定ページ』の違い」では、ブログ記事には投稿、運営者情報やお問い合わせには固定ページを使う理由を説明します。