テーマとは何か
テーマとは何か
「WordPressとは何か」では、テーマを「サイトの着せ替え用のデザイン一式」と紹介しました。WordPressを始めると必ず付き合うことになる言葉なので、ここで少し詳しく見ておきます。
テーマとは何か
テーマは、サイトの見た目を丸ごと決める、デザインの一式です。配色、文字の形や大きさ、メニューの置き方、ページ全体のレイアウトまでが、一そろいになっています。
大事なのは、テーマが「中身」と切り離されていることです。WordPressでは、文章や画像といった中身と、見た目とを分けて管理しています。
だから、書きためた記事はそのままに、テーマだけを取り替えられます。同じ中身のサイトでも、テーマを替えると、まるで別のサイトのような見た目になります。
服を着替えても中身の人は同じ、という着せ替えのたとえは、この仕組みから来ています。
テーマで決まるのは、見た目だけではない
テーマの守備範囲は、見た目にとどまりません。スマホで見たときに、レイアウトが自動で整うかどうか。
ページが表示される速さ。検索エンジンに内容を読み取ってもらいやすくする下ごしらえ――SEO(エスイーオー/検索エンジン最適化。検索から人に来てもらうための土台)のしやすさ。
こうした、サイトの土台になる部分まで、テーマの作りで大きく変わります。テーマ選びが「デザインの好みの話」だけで終わらないのは、このためです。
テーマは、どうやって入れるか
入れ方は、WordPressの始め方によって少し違います。
エックスサーバーのWordPressインストール機能を使う場合は、インストールの途中に「テーマを選ぶ」画面があります。ここで選んだテーマを着た状態で、サイトが始まります。
それ以外の方法でWordPressを入れた場合は、最初は「デフォルトテーマ」を着た状態で始まります。
デフォルトテーマは、WordPressに最初から付属しているテーマです。「Twenty Twenty-Five(トゥエンティ トゥエンティファイブ)」のように西暦の名前が付いており、ほぼ毎年新しいものが出ます(2026年7月時点の最新はTwenty Twenty-Five)。
そのまま使うこともできますし、あとから好きなテーマに着せ替えることもできます。
どちらの場合も、テーマは管理画面の「外観→テーマ」から、いつでも探して追加できます。
「公式ディレクトリ」(WordPressの開発元が運営する、審査を通った無料テーマの登録場所)に載っているテーマなら、管理画面の中で検索して、そのまま入れられます。それ以外のテーマは、配布元のサイトで入手したファイルを、管理画面から取り込む形です。
無料テーマと有料テーマ
テーマには、無料のものと有料のものがあります。先に大事なことを書いておくと、無料テーマだけで、十分きれいなサイトが作れます。
有料テーマは、デザインの完成度や機能を、お金で買い足すためのものです。
日本でよく名前が挙がる定番テーマを見ていきます。どれも、どのサーバーのWordPressでも使えます(価格は2026年7月時点の通常価格。変わりやすいので、選ぶときは公式サイトで確かめてください)。
- Cocoon(コクーン) … 無料。開発者わいひら氏が個人で育て、2022年からエックスサーバーと提携して開発が続く、累計200万ダウンロード超の定番です。SEO・表示速度・スマホ対応が最初から整えられ、「スキン」と呼ばれる着せ替えの型を選ぶだけでデザインが決まります。利用者が多く、解説記事の量は無料テーマの中で群を抜いています。
- Lightning(ライトニング) … 無料。ビジネスサイト制作のベクトル社が開発する、WordPress公式ディレクトリ登録テーマです。企業サイトの型がひととおりそろっていて、会社のホームページを無料で形にしたい人の定番です(機能を広げる有料プランもあります)。
- SWELL(スウェル) … 有料(17,600円・買い切り)。「シンプル美と機能性の両立」を掲げる、いま国内でとくに利用者の多い人気テーマです。記事を書く画面(ブロックエディター)への対応の完成度が高く、装飾やレイアウトを直感的に組めるのが持ち味です。
- XWRITE(エックスライト) … 有料(19,800円・買い切りのほか月額の形もあり)。エックスサーバーが開発するブログ向けテーマで、Cocoonのわいひら氏も開発に協力しています。初心者がつまずきにくい、シンプルで素直な作りが持ち味です。
- Snow Monkey(スノーモンキー) … 有料(年16,500円の年額制)。「どんな味付けにも染まる」を掲げる、モンキーレンチ社のテーマです。装飾を作り込まず、使う人の手でどんなサイトにも仕立てられる自由度の高さが持ち味で、制作者やこだわり派に選ばれています。
- Emanon Business(エマノン ビジネス) … 有料(12,800円)。イノ・コード社の企業サイト向けテーマ「Emanon」シリーズの一つで、公式が「デザイン機能と集客機能で企業サイトが簡単に完成する」とうたうテーマです。決まったデザインの型に画像と文章を入れるだけでトップページが作れて、問い合わせや資料請求につなげるCTA(シーティーエー/行動をうながす仕掛け)の機能を備えています。
- LIQUID INSIGHT(リキッド インサイト) … 有料(16,280円)。リキッドデザイン社の「LIQUID PRESS」シリーズの一つで、オウンドメディア(自社発信のメディアサイト)やマガジン型サイト向けです。どの記事が読まれているかを分析する機能を備えているのが持ち味です。
- Nishiki Pro(ニシキ プロ) … 有料(17,800円)。AnimaGateが開発する多用途テーマです。ブロックエディターでの編集を前提にした設計で、専用の拡張ブロックにより、コードを書かずにページを組み立てられるのが持ち味です。
- TCD(ティーシーディー) … 有料(1万円台〜5万円前後)。株式会社デザインプラスが手がける国産テーマのブランドです。一つのテーマではなく、企業サイト・飲食店・ネットショップ・税理士事務所・寺院・不動産など、業種や用途に特化した80以上のテーマの総称で、累計のダウンロードは17万人にのぼります。自分の商売に近いテーマを選べば、完成形に近いデザインから始められます。
あとから替えられるか
替えられます。テーマは着せ替えなので、あとから何度でも変更できますし、書いた記事が消えることもありません。
ただし、まったくの手間なしではありません。テーマごとに設定の場所や飾りの仕組みが違うので、着せ替えたあとに、見た目の細かい調整をやり直すことになります。
サイトが育ってから替えると、この調整もそれなりの作業になります。ですから、気軽に試せるものではあるけれど、しょっちゅう替えるものでもない、というくらいの距離感で付き合うのがちょうどよいです。
コラム:管理画面は、テーマで少し姿を変える
管理画面の骨組み――投稿・固定ページ・設定といったメニューの並び――は、テーマを替えても変わりません。ただ、そこにテーマごとの違いが上乗せされます。
たとえばCocoonを入れると、左のメニューに「Cocoon設定」という専用の項目が加わります。また、昔ながらの作りのテーマ(クラシックテーマ)では、見た目の調整を「外観→カスタマイズ」で行います。いっぽう、Twenty Twenty-Fiveのような新しい作りのテーマ(ブロックテーマ)では、「外観→エディター」という別の画面に変わります。
これを知らないと、つまずきやすい場面があります。検索で見つけた解説や本の画面写真が、自分の管理画面と違う、という場面です。
故障でも操作ミスでもなく、多くの場合、使っているテーマが解説と違うだけです。解説を探すときは「Cocoon 設定」のように、自分のテーマの名前を添えて検索すると、自分の画面と同じ解説にたどり着きやすくなります。
どれを選べばよいか
「どこのサーバーを契約すればよいか?」で触れたサーバー選びと同じで、迷ったら、利用者の多い定番を選んでおくと困りません。使っている人が多いテーマは、使い方の解説や、つまずいたときの答えが、検索すればすぐに見つかるからです。
無料で始めるなら、定番のCocoonがその代表です。
そして、テーマはあとから替えられます。最初の一枚に悩みすぎて手が止まるくらいなら、定番を着て歩き出すほうが、サイトは早く育ちます。
参考
次は、プラグインの仕組みを知る
サイトの見た目を決めるテーマに続いて、次は、必要な機能を足すプラグインを見ていきます。
「プラグインとは何か」では、プラグインでできること、入れ方、有効・無効・削除の違いを説明します。